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右翼団体小史(8) 護國團

 今回は右翼活動を行っている側のインタビューをまとめた『右翼の言い分』(アスコム、宮崎学、2007)より護國團についてまとめます。

1、概要

 (1)、設立

  ・昭和29年(1954)に、血盟団事件で有名な井上日召を團長、浜口雄幸を銃撃した佐郷屋嘉昭を副團長として結成された。戦前、血盟団のメンバーや五・一五事件など数々の首相暗殺事件にかかわったメンバーらによって結成されたので「暗殺集団」と恐れられた。暴行・恐喝などで幹部が逮捕されたため、昭和31年に佐郷屋嘉昭が團長に、昭和37年に内部分裂によって佐郷屋嘉昭は大日本護國團(日本同盟に改称)を結成し、石井一昌氏が護國團の團長に選出された。

 (2)、石井一昌氏について

  ・大正15年(1926)に福島県郡山市で生まれる。昭和30年(1955)に護國團に入団し、青年隊隊長として頭角をあらわし、「狂犬」と呼ばれた。同年自民党幹事長・岸信介の事務所に単身で乗り込み直談判。昭和35年(1960)の安保改定時には、全学連と激突するが数に圧倒されて、重傷を負い、逮捕。前科12犯。平成24年(2012)に死去。インタビューもタブーがなく面白いです。

2、石井一昌元団長のインタビュー

 (1)、加藤紘一邸放火事件について

  ・戦後の右翼民族運動の墓穴を掘る恥ずかしい事件ですよ。火事場泥棒みたいに、自宅を狙って火をつけた。本人もそうだけど、これを義挙だと位置づけて群がっている人もおかしい。

 (2)、アメリカについて

  ①、アメリカの一国主義を助長させたのは日本の責任である

   ・アメリカの一国主義を助長したのは、日本を民主主義にさせたというアメリカの誤解です。日本はアメリカの言うままに操作されている。その結果、靖国の問題は総理大臣が参拝すべきかどうか、参拝に賛成だとか反対だとかといった上辺だけの話になってしまった。なんでもかんでもアメリカに従ってるから、解決しないんだよ。

  ②、アメリカは最大の侵略国家である

   ・アメリカは日本に原爆を落とした国です。原爆っていうのは、最悪のテロですよ。世界にアメリカの右に出るテロ国家なんてありませんよ。アメリカは、断末魔の日本を一瞬で灰にした。アメリカの右に出る侵略国家なんて、あると思いますか。

  ③、アメリカの暴走をストップさせるのが日本の役割である

   ・私は今のアメリカの戦略に対して異議を唱えられるのは、日本を除いてほかにはないと考えているんです。例えば核拡散防止条約でも、核をもっている国、核をもたない国、このあいだに立って調整するのは史上最悪の核被害を受けた日本の役割だと私は思いますよ。日本の義務であり、また権利だと思います。私は、日本がそうなれるようにしたい。

  ④、憲法について

   ・今の憲法が作られた当時、戸松(慶議)先生なんか「憲法は呑めない」って言って命懸けでした。松本烝治はGHQにかけ合った。しかし、命懸けで無防備憲法に異議を申し出た者に、彼らは「この憲法を呑まないことには、天皇を戦犯にと主張するソ連・中共を押えられない」と恫喝するので、背に腹は代えられずに承諾したのです。だから天皇と引き換えに呑まされた憲法を、今呑まされた張本人のアメリカが直せと言っているわけです。テメェにだけは言われたくないという言葉があるが、まさにそのとおりなのです。

 (3)、天皇について

  ①、天皇批判

   ・今の天皇のことは「アメ天」の「チビ天」、美智子皇后のことは「粉屋の娘」って書いています。あれ、まだ遠慮して書いているんだから。皇太子が成婚の記者会見で「一生全力を挙げて守ります」って言ったけど、私からすれば何を言ってるんだという話です。国民の税金で飯を食ってるガキが言うべきことじゃない。とんでもない話だよ。国民がいい面の皮だ。国民のために二人で尽くさせてもらうというのが筋ではないですか。

  ②、天皇の戦争責任

  ⅰ)、石井一昌氏

   ・戦争責任というものをもう一回、直視すべきでしょう。東京大空襲、横浜大空襲、広島、長崎、そして沖縄の玉砕、あれやったのはアメリカだけど、やらせたのは昭和天皇の一言ではないか。

  ⅱ)、中西情宣局長

   ・イギリスのBBCで紹介されていましたが、フィリピンが陥落した後、昭和20年の初めに、昭和天皇に最高戦争指導者会議筋から終戦の打診がいきました。それに対して昭和天皇が、「もう一度戦果をあげてからのほうが有利に講和ができるのではないか」と応えたことで、終戦にできなくなった。軍人からしてみれば、戦果をあげないことには二度と講和を上奏できないっていうことになっちゃったんですよ。

  ③、天皇は生前譲位すべきである

   ・終身天皇っていうのが間違ってますよ。人間は歳をとればボケることもある。体調も悪くなる。それを日本人の叡智は「譲国の儀」で乗り越えてきたのだ。ここまで深く遡らなければ、いつまで経っても堂々巡りの不毛な論争にしかならないのだよ。共産党が天皇を認めた今こそ、愛国右翼を僭称する者は、避けては通れない天皇の問題に取り組む時ではないだろうか。

 (4)、ヤクザについて

  ①、ヤクザについて
 
   ・私は50年も右翼としての活動をやってきたけど、私を助けてくれたのはヤクザですよ。ヤクザは「これは国のためだ」って頼んだら、二つ返事でやってくれます。ヤクザこそが本当の愛国者です。俺たちは愛国屋だよ。ヤクザが悪いって言って暴対法なんか作ったけど、結果的にあれで治安が乱れたじゃない。

  ②、「ヤクザ右翼」とは?

   ・ハンパ野郎だね。ヤクザにもなりそこなったようなね。まして親分は清濁併せ呑んで、人から頼まれれば嫌とは言えない。だから、ヤクザが右翼をやると、企業なんかから「二度とやらない、金で解決したい」となる。それを承知したヤクザの親分は自分は若い衆を運動から抜けさせるでしょ。そうするとまともな運動なんて、できませんよ。

 (5)、これからの右翼は庶民の声を吸い上げるべきである(中西情宣局長)

  ・今、公害問題にしろ、残留兵士の問題にしろ、左翼のほうが庶民の声をすくい上げていますよ。このあいだも中国残留の「蟻の兵隊」(戦後も中国で内戦を戦った日本兵を描いた長編ドキュメント。国は自らの意志で残り、勝手に戦争を続けたとして、元残留兵が求める戦後補償を拒み続けている)という映画を左翼が出しましたね。基本的には兵士の悲劇みたいだけど、後で日本軍が虐殺どうのこうのというスタンスにもっていかれちゃうんだすよ。その結果、反日と民衆のスタンスを一緒にされたら、不幸なわけですよ。どうして庶民の声をすくい上げたら反日にしなければならないのか。これも右翼が手を差し伸べなかったからなんです。それどころか石原慎太郎氏のように環境庁長官時代に水俣病患者の認定基準を厳しくして患者を切り捨てた人物を、靖国に参拝しただけで英雄扱いしている右派が未だにいる。彼らは英霊さえ参拝されれば生きている子孫の苦しみはどうでもいい靖国バカです。しかしこれらは、すべて右翼の責任なんです。冷戦が崩壊するまでは、反共というのがいちばんの右翼陣営のスタンスでした。しかし、反共が終わった後に、左翼は市民運動に形を変えましたよね。右翼は変わらないままなんですよ。だがらうまく庶民の声をすくい上げられるかたちにしようと私たちは訴えているんです。

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